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狩撫麻礼作品について一日一言

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狩撫麻礼の訃報に思う

ついにこの日が来た。
2018年1月7日、狩撫麻礼、永眠。

数年前に大病をわずらって入院された…と聞いていたので、この日が遠からず来るような気がしていた。
しかし「大川端探偵社」の健筆ぶりを見るにつけ、まだまだ元気で頑張ってくださるものと信じていた。だから、「いつかこの日が」という予感は、“ココロの準備”とはほど遠いものだった。
そして、1月15日の訃報。足許がゆらぐような衝撃、愕然、暗澹。
まだそのグラついたココロから立ち直れない。このブログ記事を書くにもうまく考えがまとまらないが、生々しい心象の記録を試みる。

特定の作家の作品に惹かれた読者ならば、作家がどのような人物なのか興味がわくのは当然の流れだと思う。
狩撫麻礼作品のとりこになったならば、狩撫麻礼とは何者か?狩撫麻礼に会ってみたい、という思いにつながる。
しかし、私の思いの中で、楔になっていたコトバがある。

「あいつらみてえに
 すぐ人を尊敬したり
 くっついて来るような
 連中は

 必ず“あんな人とは
 思わなかった”とか
 同じように素早く
 結論出すに決まって
 やがるんだ

 俺の友達(ダチ)に作家がいて
 知りもしねーのに
 勝手にヅカヅカと
 会いに来るファンは
 例外なくその手合い
 なんだってよ」

(迷走王ボーダー)

作品の世界だけで勝手な読者的想像をふくらませて、それを作家の人物にかぶらせるような先入観を持つな。
この蜂須賀のセリフは、狩撫麻礼の本音そのものだったように思う。

そう気づいてから、自分の中で「狩撫麻礼作品の世界」に強く惹かれ続けながら、「狩撫麻礼という人物」に対して畏れを抱くようになった。
簡単にいえば、狩撫さんのファンだけど、お会いするには恐縮すぎる。そんな感じだ。

だから「月の宴」のウェブサイトには作品の情報を主に掲載して、狩撫麻礼という人物に言及するネタは遠慮してきた。
今回の訃報を受けてページトップに近影を掲げるにあたっても、実は相当な逡巡があったことを付け加える。

今回の訃報を受けて狩撫麻礼の人物のエピソードが報じられるのを見るほどに、狩撫麻礼という作家は自身の直言的ホンネを濃厚にストレートに作品世界に演出して再現し続けたのだ、という思いを強く受けた。そのスタイルは時に「どの作品も同じ」との誹りを受けたとしても。
すなわち、狩撫麻礼という人物と、狩撫麻礼作品の世界とは大きくオーバーラップしている。文字どおりホンネの作家であり、逆にいえば作品世界から想像される狩撫麻礼の人物像は、おおむね間違った想像でもなさそうだ、と。

それでもやはり「狩撫麻礼作品の世界」への過剰な思い入れを「狩撫麻礼という人物」にぶつけるのは、やはり不躾であろう。
お会いしたそばから、バカヤロ!このアンケート野郎!と一喝されそうだな。もっとも今となってはそれも叶わないが…。

狩撫麻礼の最後の遺志は「騒がぬように」だったという。
表舞台にほとんど姿を表さない、マイナーで陰の存在の作家たることを尊ぶ狩撫麻礼らしい気遣いだったと思う。
しかしマイナーの宿命たる情報のなさゆえに、今回の訃報を追って発生したネットの二次情報(ツイート、まとめサイトなど)では相当にいいかげんな情報も飛び交ったことは否めない。
海外での英語の情報では「狩撫麻礼、本名は土屋ガロン」などと無茶苦茶なことを伝えていた。

決して狩撫麻礼の評価を高めようとも、有名になってほしいとも思わない。
ただ、狩撫麻礼の作品世界とそれを生み出した狩撫麻礼の情熱を、後代に正しく伝えたい。そう心から願う。

狩撫麻礼氏と近しかった編集者、業界関係者の皆さんにお願いしたいことがある。
いつになってもよい。狩撫麻礼の正しいココロを伝記として遺してもらえないだろうか。
あるいは、狩撫麻礼原作原稿を、ありのまま拝見できる機会を与えてくれまいか。
作品世界と作家のキャラクターが多分にオーバーラップしている稀有な作家ゆえ、作品そのものに自伝的な要素は多分に含まれてはいるだろう。それでも、狩撫麻礼を客観的に見た記録を、ささやかに遺してほしいと。
過剰な願いであろうか。

小生は、狩撫麻礼ファンサイトを維持しつつ、世界に正しく狩撫麻礼を伝えるために、英語コンテンツを作成しようと思っております。

今もなお、狩撫麻礼氏の訃報から受けたショックが重くココロを占拠している。
それでも、この一言を支えに、もう少し頑張りたいと。

「バカ野郎
 泣くな!

 感傷は敵だ
 俺たちはシブとく
 生き抜いていかなきゃ
 ならねえんだ!!」

(迷走王ボーダー)




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テーマ:狩撫麻礼 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2018/01/20(土) 14:51:54|
  2. 雑記
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